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09、やっぱり「きよらか」な人や時間がいいですね
2023/02/14(火)19:32かきはじめ。
こんばんは優美香です。
一昨日から出勤をはじめました。同僚が重いファイルを朝夕に運んでくださるのが限りなくありがたいです。
今回も(またかよ! w)落語にまつわる、アレコレを題材にして気持ちを載せていきたいと思います。
たまたまですが三遊亭王楽さんの動画を拝聴したのですが、こちら期間限定公開ということなので。
以前から公開してくださっている兼好さんの動画を紹介させていただきたく。
(王楽さん噺の方が情感溢れる印象があります/あくまでも私バイアス)
「徂徠豆腐」
https://youtu.be/WW5OdOgJAgM
どんなストーリーかと申しますと。Wikipedia参照いたします。
荻生 徂徠(おぎゅう そらい、寛文6年2月16日(1666年3月21日) - 享保13年1月19日(1728年2月28日))は、江戸時代中期の儒学者、思想家、文献学者。
この徂徠さん苦境の時……行商の豆腐屋さんから、豆腐一丁も買えないくらい貧しかった……助けてくれた豆腐屋とのハートフルストーリーなんでございます。
「とーふー♪」
「と、とうふ、やさん……」← 死にかけた老人のような声での呼びかけ
以下は http://koudanfan.web.fc2.com/arasuji/03-12_sorai.htm
「講談 徂徠豆腐あらすじ」転載させていただきたく。
【あらすじ】
元禄の頃の話。儒学者の荻生徂徠(おぎゅうそらい)は芝に学問所を開くが、弟子はなかなか集まらない。最初のうちは身の回りの物を売って生計を立てるが、まもなく売る物も無くなりいよいよ生活が成り立たなくなってくる。11月の中頃のこと、今日で3日間なにも食べていない。「とーふ、とーふ」表を豆腐売りが通りかかると冷奴を1丁買い求め、醤油を少しかけあっと言う間に食べてしまう。豆腐売りは上総屋七兵衛という。代金は4文だが、細かい金がないからと支払いは次回にしてもらう。その日その後に口に入れるのは水ばかり。翌日の朝、七兵衛からまた冷奴を買い求める。今度はなにもつけずに食べてしまう。今日も細かい金がないからと支払いは先延ばしにしてしまう。この繰り返しで5日目、今日七兵衛は釣銭を準備してきたという。ここで徂徠は「細かい金がないなら大きい金もない」と打ち明ける。おかしな理屈に妙に納得してしまう七兵衛。ならば晦日にまとめてと七兵衛はいうがそれも当てがないと答える。聴けば豆腐1丁で1日を過ごしていると言う。徂徠の家には書物が山ほど積まれているが、本は自分の魂だがら決して売らないとの言葉に七兵衛は感心する。七兵衛はおにぎりを毎日持って来ようと言うが、自分は乞食ではないからとこれを断る。またも感心した七兵衛は商売の残り物である「おから」を煮付けて持ってくることにし、徂徠もそれならばと受け入れる。それから毎日毎日、親切な豆腐屋はおからを徂徠の元に届ける。
七兵衛は熱を出し7日間ほど自宅でウンウンうなされ、徂徠の家には行けなくなる。元禄15年12月14日、久しぶりに徂徠の家を訪ねるが不在である。そしてその夜半、本所松坂町の吉良邸に赤穂浪士が討ち入りをし、翌日江戸の町は大騒ぎである。
その最中のこと、隣家が火事になりそのもらい火で上総屋は全焼。七兵衛夫婦は着の身着のままで逃げ出すが、何もかも失い一文無しになる。友達の家へ身を寄せているが、そこへ大工の吉五郎という者が七兵衛を訪ねてやって来る。吉五郎は当座の分だとして十両の金を与え、焼け跡に普請をしていると言うが、何のことだか七兵衛はさっぱり分からない。
年が明けて2月の初旬のこと、吉五郎が立派な姿の武士と共にやってくる。このご武家こそ「冷奴の先生」荻生徂徠である。七兵衛が家に来なくなって2日目のこと、柳沢美濃守様から登用され八百石取りの身分になったと徂徠は語る。七兵衛から受けた恩を深く感謝し、その時の豆腐代及びお礼として今日また10両の金を与え、さらに七兵衛夫婦のため豆腐屋の店を新しく普請して引き渡した。徂徠の口利きで芝・増上寺への出入りが許され、またこの上総屋の豆腐を何もつけないで食べると出世するということで評判になったという。
転載おわり。
兼好バージョン七兵衛さんの台詞が心地いい。
「なにもお前さんを助けようってんじゃねえ、おまえさんの後ろにいる『困っている人』を助けたいんだ!」
王楽さんバージョンの徂徠豆腐も泣けてしまうよ、本当に。大工の棟梁、吉五郎というサブキャラにも、きっちり美味しい役目を配ってる。
シンプルに言うと。
困っている人を無私の心で助けてあげていると、いざという時に大きく果報がもたらされるという話なんでございますが。
翻って今という時代。
こんな真心が通じ合える人とのつながりなんて、あるのだろうか?
必ず「ある」と信じたい。言い切りたい。きっと、あるんだよ。気が付いていないだけなんだ。
落語であれ講談であれ、人が持ちうる普遍の感情や矜持というものを気づかせてくれる。
……清らかなるものの、近くに行きたいと思うばかり。
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