余命数ヶ月の彼女は。

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「おはよう。」 眩しい太陽の光が透明なカーテンを通って僕を照らす。もう僕はあの子の声が聞けない。 洗面台に向かい、顔を洗う。蛇口をひねると水が出てくる。 ―冷たい。 朝ごはんを作る。オーブントースターで焼くパンは僕の彼女の大好物だった。そのパンを持ったときの温もりは生きている事を示している。 そんな一つ一つの感覚が有り難いと思う反面、僕にはもういらないと思っている。はやく会いたいです。
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