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「こんにちは」 「・・・・・・? こんにちは。あは。見られてた? いい年して噴水にはしゃぐなんてはしたないでしょ。秘密ね」  その少女に声をかけたのはリアムだった。ロロは息を飲み、声なんて出なかったのだ。秘密ね、と人差し指を口元に持ってきて無邪気にそういう仕草も、やはりアナに似ていた。 「楽しそうだったね。初めまして、俺リアム。リアって呼んで。こっちはロロ」 「初めまして。ミシェルっていうの。よろしく」  そう笑うミシェルという少女にロロはなんと返せばいいのか。戸惑いながらポケットからハンカチを取り出し差し出した。ミシェルはそれを見て目を丸くさせると、ありがとうと元気よく笑って受け取ってくれた。 「着替えはね、持ってきてるのよ。最近少しじんわりと汗をかく季節になってきて、子どもたちが噴水で遊びたいって言うもんだから」 「子どもが好きなんだ」 「子どもは国の宝なの。希望なのよ」  質問の答えには少し違うような気もするが、大切に思っていると言うことは確かなのだろう。
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