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オルディス教場の講義室に集まった同期生たちは皆、そわそわしていた。講義室は普段と何も変わらない。部屋の奥には大きなスライド式の黒板があり、その前には教官が立つ山吹色の教壇が置かれている。自分達は皆、五人並んで一つの長机の前に座り、そのときを待っているだけだった。
時計の針が八時二十五分を指したときだった。スライド式の扉があき、教官がその姿を現した。同期生全員が素早く立ち上がった。教官はつかつかと教壇の前まで歩み寄っている。
教官が教壇の前で歩みを止めて、こちらに向き直った。
「敬礼」
同期の総代トーマ・ファインズの鋭い声が響いた。全員が素早く眉尻あたりに向かって斜めに手を掲げた。
「おはよう」
「おはようございますっ」
教官の挨拶に対して、間髪入れずに全員が叫んだ。
「着席」
またトーマの叫び声がした。全員が一糸乱れずに素早く席に着く。
「本日は、君たちに身に着けてもらう特殊な能力に関する講義を行う」
教官が張りのある声を出した。
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