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「飛鳥」 「あー?何ぃー?」 「千キャベ作るなら半分分けてやる」 「お!まじで?!全然作る作る!サンキュー、万鳥!」 「…名前呼ぶな」 「良いじゃん!格好良いのに、マトリ」 ウキウキと千キャベを作る飛鳥。 仕方なく俺は鳥ちゃんラーメンを半分器に移す。 足りないから、ついでにおにぎりも作った。 「はぁー!旨そう!!食欲そそる匂いだよなぁ…」 「頂きます」 男2人、向かい合って鳥ちゃんラーメンを啜る。 飛鳥のせいでちょっと伸びたけど、気にならないくらい安定の旨さだ。汁に浸かった千キャベの歯応えも良い。 鳥ちゃんラーメンを食い尽くし、おにぎりを齧る飛鳥が言う。 「…万鳥はおにぎりだけは、上手いよなぁ」 「フン」 「褒めてんのにー、マトちゃん?」 「チッ」 「舌打ちかよ」 クスクス笑った飛鳥が立ち上がる。 「餃子食べる人ー?」 「……」 無言で手を挙げる。 「はいはい」 冷凍庫の中を探す飛鳥のガサガサ音を聞きながら、鳥ちゃんラーメンを啜る。 「旨…」 外はまだまだ雪が降っている。 明日は休みだと良い 遅寝早起き万年睡眠負債だから、たまには飛鳥もゆっくり寝られれば良いのに。 なんて、言ったことは無いけど。 「旨…」 鳥ちゃんラーメンに、餃子の焼ける音と匂いは最強だな、なんて呑気に思った、休日の夜。
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