三回目は二度目の恋

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2.こども部屋のゼロ距離 ※  帰宅して早々に風呂を済ませ、ベッドにぽすんと沈む。音楽サブスクとツイッターを開ける。  ほー新刊出るのか、イラスト神だね、とか。見たい配信も積んでいるし、今日の課題も送信せねば。ログインボーナスもギルド仲間との周回も逃せない。高校時代の友達とも、何やかんや繋がっている。  寂しいわけじゃ、ない。でも。  スマホを放って、下半身に手を伸ばした。 「不破、くん……」  さっき触れた左側から、身体が熱くなっていく。乾いた唇をチロリと舐める。  くまさんみたいな大柄な体躯。気遣う温かい声。大きな手。  包まれたい。  ゆるく芯をもったチンチンを、両手で包む。ゆっくり高めていく。サイドチェストに入れっぱなしのモノを出す。これも想い出の品かと思うと、ヤケ気味だ。  胡座をかいて、ローションを垂らす。冷たい液体が茎の形を意識させる。瞼を閉じ、同期でただの友達のマスクの下を想像する。 「ん、あ……ぁ……」  ぬちぬちと卑猥な水音を鳴らしながら、陰囊から全体を撫で上げる。先端を弱いタッチで押しつぶす。 「う、はぁ……ふっ、わ、くん……」  想像上の薄い唇をこじ開けて、僕の白濁した欲望を無理やり飲み込ませた。  全身から力が抜け、コロンと横になる。ハリネズミみたいに、自分を抱いて丸くなる。  吐き出したのに、まだ落ち着かない。我慢できなくて、指にゴムと潤滑液を纏わせる。恐る恐る後孔に触ると、蕾は固く閉じている。  LUNAは僕のナカにたくさん注いで、勝手に出ていった。表面は塞がっているのに、心にはぽっかり空いた穴。優しく埋めてよ……  そっと、でも強引に指を侵入させてみる。イイトコロに当たらなくて、奥が疼く。  LUNAの長い指なら、届いていたのに。  違う、LUNAはもう僕を忘れた。生まれてから死ぬまで一緒だと思っていたのに。  なら、不破くんは? 「や、だ、んんっ、は、もう嫌ぁ……っ」  何を、誰を欲しいのか、わけがわからなくなる。混乱して、気持ちと壁の内側を乱雑に掻き回す。 「は、んっ、く……や、ぁ……イくっ」
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