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(Part7)ジン現る。
-ストーリー-
-第7話(Part7)- ジン現る。
小さめの木の舟で島へ向かう一行。
岩で隠れた場所から、1人の青年が現れる。
『辰(たつ)』の龍儀(りゅうぎ)である。
龍儀「ひー、ふー、みー、7人か。孔雀(クジャク)と蛇倉(ジャクラ)の仇、取ってやろう。」
龍儀「まずはお前!!!」
溺れる空浮。
龍儀「術にかかったな、マヌケめ。少しだけ時を止める事が出来る。その隙に、俺の素早さで一撃をかませば、カンフーの達人でも殺られる訳だ。」
華橋「うごゥ…。」
空浮(クー)「空は得意だけど、水は苦手アルよ。」
龍儀「昔、チューリンの芸術家に『天舞龍』という作品を描いた者がいてな、そこでは龍に3つの角が宿るとされている。その名の通り、俺は3つの才と1つの能力を持つ。1つはさっき見せた時空瞬間術、そして2つ目はお前等と同じ『瞬間飛空術』、そして最後は攻撃された技を瞬時に会得するモノマネ(物真似)術だ。さらにこの笛(縦笛か横笛)には能力があって、亜獣達を呼び寄せ、操る事が出来るんだ。我が十二干支聖獣士の頭、百獣の王、獅子(ライ)王(※あて字)様はさらに、5つの才を持つが、それに次いで3つの才を持つ俺は、特別な『辰(たつ)』という星を持つという訳だ。相手が悪かったな。それにそのフィールドじゃ、動きにくいだろう。岩場からの接近戦をもろに食らう。お前達に勝ち目はない。能力で亜獣達をおびき寄せ、ひきちぎってくれる。」
龍儀は、背中にあった、2本のクロス・ソードを取り出す。
龍儀「奥義『天龍抹殺剣』!!!」
華橋「気功反射!!!」
龍儀「跳ね返し!!!甘いわ、ダブル気功反射!!!(2倍返し)」
勇(ユダ)「くそォ…、とばっちりがコッチにもかかるゼ。」
佐助「相手が悪過ぎる…。イチかバチか…。奴よりも早く、時間を止める隙を狙って、『瞬間、居合抜き!!!』」
龍儀「そんな…、馬鹿な、俺がやられるなんて。」
溺れていた空浮を助け、一同はそれぞれの島へ向かう。
別荘に向かう華橋、空浮、佐助。
研究所に隣接した森へ向かう勇、グッパ、ヤン。
華憐は海から遭難し、先に村の岸へと流れ着く。(渦に巻き込まれ、漂流。)
村人拾われ、村の建造物にて、太陽の神『イデア』の娘‘イシス’と間違われ、〈宮殿にて〉崇められる。(保護。)
「テンダラー・ミダラー♪」と唱えられ、裸にされかける所を仲間に発見される。
村の周辺には、遺跡や建造物が散りばめられている。
森の中にある向かう途中、怪しげな青年に出会う。
体中に奇抜な紋様があり、ホラ貝の笛とひょうたん型の酒をぶら下げた謎の青年である。
「お前達…、何だ。」
勇(ユダ)「俺達は研究所に向かっているが1日で辿り着ける距離でないと聞いている。村を紹介してくれるとありがたいんだが。」
謎の青年「村、あそこ…。」
指差す。
勇(ユダ)「ありがとう。」
村に着き、村人達に会うと、先程の青年の正体を少し教えてもらえる。
村の子に案内される。
長老「あの子はな、狼少年じゃよ。昔から狼と共に過ごしており、最近村人が捕まえてな、村の青年になった。最近言葉を覚えるようになり、村に少し懐くようになったが、まだまだ独自で生活しておる。それよりお前達、研究所に向かうには『ジンの森』(※「ジンの森」の解説については、登場人物「ジン」を参照)を通らないといけない。ジンは恐ろしい亜獣(妖精獣)でな、何人もの村人がジンに喰われた。」
(「ジンクス」を語る。)
森の精霊〈悪魔:ジン〉
(ジンの森には,ピラミッドがある。)
夜中、華憐がトイレに起きて向かう頃、狼の群れが現れて華憐はそれに追いかけられた。
華憐(カレン)「このモンスター達、亜獣じゃないわ。なら私1人でも…。」
夜中に光る眼光を気にせず、次々に狼をテコンドーで倒す華憐。
すると、眼光の正体が明らかになる。
亜獣ジンである。
華憐(カレン)「キャアー!!!」
謎の声「待った!!」
グッパである。
グッパ「ここの狼の頭やな、お前が『ジン』か。」
グッパ「風間流水拳!!!」
どうにかジンをやっつけるグッパ。
大きかったジンの図体が縮んでいく…。
グッパ「お前…、あの時の。」
奇抜な青年(タンタカ)である。
ジン「俺…、記憶ない。」
(「悪さしない…。
森を守っていただけ…。」)
グッパ「この事が村人にバレたら大変な事になるで。」
華憐(カレン)「破門を食らって、住めなくなっちゃう。」
村人「いたゾー!!そうか、お前がジンの正体だったんだな。異邦人達、礼を言う。」
縛られ、炎を近付けられるジン。
村人達が集まる。
勇(ユダ)「なんだ…、こんな夜中に…。」
ヤン「何事じゃ。」
グッパ「待<て>よ、コイツは記憶があらへんねん。」
村人「なんだ、お前達もジンに味方するのか。」
グッパ「いや…。」
その時、現れる黒い影と、素早い斬り口。
張り付けにされたジンのロープを切る黒いマント姿の男。
グッパ「サスケ!?」
ヤン「違う、ユダじゃよ。」
勇(ユダ)「サスケに借りた小太刀だよ。」
勇(ユダ)「理由はよく分からねェが、村への行き先を教えてくれたお礼だ。それにどうあれ、生身の人間の時は村に恩義を感じていた男だ。『ジン』っていう化けモンの正体かどうかは知らねェが、化けモノと知った途端、裏を返すのはどうかと思うぜ。」
ヤン「わしも賛成じゃ、どうじゃ、こやつの親権は我々に任すというのはどうじゃろ。」
村人「勝手にしろ。これ以上村でお世話するのには御免だ。預けるよ。」
村人「お前達もさっさと出ていくんだな。」
華憐(カレン)「本当に良かったのかな、村人さん達、敵に回してしまったよ。」
ユダ「仮眠程度しか取ってねェから眠てェ。」
グッパ「グッパ7道具が1つ、万能テントや。」
ユダ「これで1日を過ごそう。」
ヤン「ユダは『冥王ユダ』、サスケは『青稲妻(あおなづま)の佐助』、グッパは『小ブタ』、ジンは『亜獣(怪物)』か、皆変身できるのが揃っておるのォ。それにほとんどが変身時の記憶がない…。この旅は大丈夫なのか。(ついでわしは「縮身術」、と。)」
-次の日-
ジン「俺、3匹の亜獣、操れるように育てた。俺は空から行く。お前達は地面と湖から向かうんだ。」
そう言ってホラ貝の笛から3種のキメラ亜獣を3匹呼び出す。
鷹のような姿をしたモノと、狼のような姿をしたモノ、鰐のような姿をしたモノが集まる。
ジン「2匹はお前達に托す。俺は空から向かう。」
ユダ「よォーし、行くゼ。」
グッパ「オラ達も出向や。」
鷹のようなモノには、ジンが跨がり、飛び去る。
狼のようなキメラ亜獣にはユダとヤンが乗り、鰐のようなキメラ亜獣にはグッパと華憐が乗る。
狼型の亜獣は、森の茂みをひたすら前に進む。
鰐型の亜獣は沼地を潜りながら進み、湖を渡る。
グッパと華憐が着いた先には、野菜畑が広がっていた。
(「野菜村」)
野菜達「俺達は、スーパー野菜(ヤサイ)人、Dr.7(セブ)様が品種改良を重ねた、半野菜人だ。」
ジャガイモ(芋)男「ポテト―マン・フラッシュ。」
(『光合成!』)
闘う2人。
その頃、勇とヤンは小さな研究所に辿り着いていた。
勇(ユダ)「ジンが先に着いていたから俺達は2番目だな。この小さな研究所は俺達の聞いた規模の大きな研究所とは別のようだ。だがさっきたまやんからの通信で華橋のオッサンから小さな研究所もブチ壊せとの任務が来た。いっちょやってやるか。」
そこに待っていたのはDr.7(セブ)と、‘コマネチ男爵’のMr.エトー(江頭2:50参考)という謎のヅラ男(Wコマネチ開始)、さらにサンペーという太った男(三瓶参考)、そして大きく(巨大)、針の生えた亀(亜獣‘化け物(怪物)’)であった。
(※Dr.7除く3名が、合体(ヒュージョン)すると、『キガイラ』となる。)
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