首つりの夢想

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首つりの夢想

首をつった 首をつった 心が静かに 首をつった 首をつった 心が穏やかに 首つりの夢想 空気が研ぎ澄まされる 静けさが 宿り 君が 甦る 君が 幻になって もう十二年 首をつって  同じ場所に行こうとしたけれど きっと 君は 望まない 心のなか 深く 死から 遠ざける 皮膚の感覚 冷たさが やがて 暖かみを帯びて 心から 溢れだす 君の 存在 想いを胸に 君に 寄り添う 夢の底 光が差して 眠り落ちるまで     
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