病院に向かう

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 その日は突然来た。行ったこともないような遠い町の小さな病院からの電話だった。 「あなたのお母様を名乗る方が入院しており、お伝えしなくてはならないことがありますので、お越しになれませんか。」  僕は会社にお詫びを伝えて休みをもらい、その町へと向かった。  知らない町の知らない病院にその人はいた。  初めて会うはずのその人は、見覚えのある笑顔を浮かべていた。僕は涙が止まらなかった。
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