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プロローグ
???side
最初にあの子に会ったのは五歳のとき。
森で遊んでいたあの子と、今どこなのかすらわからない自分。
…正直、あまり人にペラペラと話せるような格好良い話ではない。
まぁ、何やかんやあってあの子と一緒に暮らすことになった。何やかんやは未だに謎ではあるが。
でも…あの子は突然いなくなった。
それを何度も繰り返して。
何度も泣いて、何度も同じ失敗をして。
…あの子を助けたいのに。苦しませたくないのに。また同じ思いをしてほしくないのに。
またあの子を助けられない。
あの子に嫌われてもいい。この失敗を知られても知られなくてもいい。
ただ、あの子が笑って幸せでいるなら…。
すべては…あの子のために。
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