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その向こうには長い長いテーブルに白いクロスがかけられ、ありとあらゆる種類のケーキが山脈のように並べられてあった。
ただ、ななおがあまりにも嬉しそうに笑うので、悪意はないものと判断せざるを得なかった。くるくると嬉しそうに回りながら、凛香をテラス席に導いた。
春の風がふわりと吹くように椅子に座らせると、ななおも向かい側の席に着いた。
「ケーキバイキングって女の子の夢よね?これは気合を入れて、全てのケーキを制覇しなければなりませんのことよなのです。さ、まずはテーブルのものからいただきましょうか」
「失礼いたします」
腕に白いナプキンを持ちながら龍源寺がポットを持ち、細い持ち手の花柄のティーカップ(イギリス王室合用達ロイヤル・クラウン・ダービーよ。これはね、エリザベス女王が週末ウィンザー城でお過ごしになるときにご愛用のテーブルウェアなのよ。by ななおの心の声)に優雅にお茶を注いだ。あたりには花の香りが漂った。
「このカップの波打つラインが大好きなの。口当たりが良くて。さあ、お菓子もいただきましょう!」
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