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「ん〜。さすが。ショッキングピンクのナマハゲとアライグマの包装紙にラメ入りゴールドのリボン。わたくしの好みのラッピングですわ。完璧ですわね」
「ななお様よりそのようなお言葉を賜り、恭悦至極であります」
「では、参りましょう。このチョコレートがわたくしたちを愛の花園へと呼んでいるわ〜〜〜〜」
颯爽と歩き始める彼女のあとを凛香は首を傾げながら、困った顔で追うのだった。
車に揺られ、それほど時間はかからず彼女の邸宅という名の自宅に到着した。
車が玄関に横付けにされ、降りて案内されるままに奥へ進んでいく。
凛香はキョロキョロしながら彼女のあとをついていくしかなかった。
(こんな場所に住んでいるのね。見てくれはガチムチの男の人だけれど、仕草は女の人。オカマ?お姉?んー。もっと違う何か?やっぱりお嬢様…なのかしら?雰囲気的にはパパにも似ているけど…。ちょっと、こう、なんか分類できない存在だな)
「さあ、こちらへ。おいでなさいな。龍源寺、お茶の用意を」
「テラスの方に御用意ができておりますです」
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