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「あら、いつもより手回しが良いではないですか。ちょっと小腹が空いてきましたので、楽しみですわ」
そう言いながら、彼女は先ほど購入したチョコレートを龍源寺に手渡した。
彼はうやうやしくかしづいて、それを受け取り、一礼した。
「本日はサーモンときゅうりのサンドイッチとクロムテッドクリーム付きのスコーンを用意してございます。ジャムは四国産の産地限定無農薬のレモンジャムをご用意しました。茶葉はスパークリングワインの香りが楽しめますロゼロワイヤルをご準備いたしております」
「あら、私の好きなものばかりね。もちろんケーキもありますわよね?」
凛香はそれを聞いて「え?」と思った。アフタヌーンティならば、軽食のサンドイッチとスコーンの1個2個でも付けば、もう十分のはずである。そこにケーキの催促である。
「はい。もちろんでございます。ななお様のお好みはこの龍源寺、全てにおいて把握申し上げておりますゆえ。ケーキはお好きなものをバイキング形式にいたしております。もちろんミニサイズやピースではなく、全てホールで、31種類ほどご用意してありますので、ご夕食までのひとときをお楽しみいただけますよう」
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