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ニーナの兄サジェスは成人の儀の際、教会の聖堂の天井からそれこそスポットライトのように光が彼を照らし出して神父の頭に『剣筋が良い』と浮かんだらしい。
サジェスとニーナの父は昔傭兵だったため、剣や槍の扱いは上手くて村人から頼りにされていた。
その父がサジェスに昔から稽古をつけていたため彼の『剣筋が良い』というギフトに父親はいたく納得だったらしく『えらくく早く上達すると思ったよ』と呟いた。
そしてサジェスに『剣筋が良い』という『ギフト』を活かせるように王都の士官学校へ入るように勧めたのも他ならぬ父であった。
「別に軍人や傭兵になれって訳じゃ無い。正しい使い方を学んで将来に向けての生き方を模索してこい」
そう言って両親は彼を王都に送り出した。
精悍な容姿の父と可愛らしい容姿の母の間に生まれた兄は田舎には珍しい位の美丈夫であり、もし王都に行ってそこいら辺の肉食系女子にでも捕まったら大変である。
自他共に認めるブラコンであるニーナがちょっぴりだけ彼の王都行きに反対したのは仕方ないことだろう。
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