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「あ、そう言えば、森さんにこの間呼び止められて、第一話大絶賛でした。担当を離れるんじゃなかったって悔しがってました」
「そうですか。それは嬉しいです。森さんにはお世話になりましたから。恩返しできた気持ちです」
「もうすっかり、森さんも高山さんのファンだそうです。あ、あと。この主人公、僕に似てるなんて言うんですよ?」
明るい表情で話す結城にギクッとした。「似ているもなにも、結城さんがモデルですよ?」とは、とても言えない。
「あ、あー……そうかも、しれませんね。ほら、このお話は結城さんが私の担当になってくださってからのお話ですから。無意識に……、そう、無意識に、結城さんが頭にあったのかもしれないですね。ははは……」
無意識を強調して、偶然の産物だと……誤魔化せるだろうか?
「え?」
全然誤魔化せていなかった。結城は笑顔のまま固まってしまっている。
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