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「嘘でしょ…」
また思わず声が出る。
私は振り返りコンビニを見た。
しかし、コンビニへ戻るのとドラッグストアまで行く距離はどう見ても先に進む方が近い気がした。
顔から血の気が引くのがわかる。
そして体温が下がっていく。
昨日の酒も手伝って変な汗が噴き出す。
これはマズい…。
此処で漏らす訳にも行かない。
それこそ大惨事だ。
ご近所を歩けなくなってしまう…。
そうなるともう引っ越すしかない。
私はダウンジャケットの上からお腹を摩った。
少しでも温めた方が良い様な気がして。
冷えた電柱から手を離し、少し歩いてみる。
傍から見ると刺されてフラフラと歩いている女にしか見えないかもしれない。刺される様な情夫が居る訳でもないのに…。
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