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ドラッグストアへの入口まで来た。
駐車場の入口には白く塗られたポールに大きな看板があった。
私はそのポールに手を突いて、ドラッグストアの駐車場に入る。
此処までくればトイレまであと少し…。
フラフラと歩く私の後ろから無情にもクラクションが鳴らされる。
私はゆっくりとその車を避け、小さく頭を下げた。
しかし、その下げた頭とは裏腹に、
「うるせーよ。殺すぞ」
と呟いた。
こっちは尊厳が掛かってるんだよ。
私はそのままドラッグストアの壁に手を突いて、ゆっくりとトイレまで歩く。
角を曲がればトイレだ…。
私はセリヌンティウスの顔を見たメロスの様な安堵感を覚えていた。
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