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自宅の向かいにあるコンビニ…。
其処でトイレを借りるか…。
いや、ドラッグストアで買ったトイレットペーパーを持ってコンビニに入る訳にはいかない。
ん…。
そのためにドラッグストアの店員はシールを貼ってくれたんじゃないのか…。
しかし、この道を渡るには横断歩道まで行かなければいけない。
そんな余裕は到底無い。
無理矢理道を横切る手もある。
しかし、雪の中、結構な車が行き来している。
それを渡るのは一苦労だ。
どっちにしても、天は私の味方では無さそうだ。
私はマンションのエントランスの階段をゆっくりと上がる事にした。
脇にある花壇の縁に手を突いて、ゆっくりと上って行く。
待っていろ、暴君ディオニス…。
セリヌンティウスは必ず助ける…。
私は階段を上り終え、オートロックのカードキーを翳した。
自動ドアが開く。
その速度がいつもよりゆっくり開いている様な気がして、更にお尻に力を入れた。
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