しりとり

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出陣も何もないそんな日にしりとりを始めた。ルールは全国民が知っている通りだ。ただ、一つ違うのは普通に会話をしながらという部分だろう。何を言っているのか分からない奴は、オレ達のしりとりを聞いてみるといい。それで分かるだろうから。 順番は、ツヴァイ、アイン、フィーア、ドライ、フュンフ、だ。 「次の出陣はいつになると思いますか?」 「カイルに聞けばわかるだろ」 「労働中でしょうから聞けませんね」 「ねぇ、そんなことより、今晩の夕飯なんだと思う?」 「うどんだといいなぁ。食欲無いから…」 「ライドにそう言ってみたらどうでしょう?きっと作ってくれるかもしれませんよ」 「…ヨーテルの食後のデザートが楽しみ」 「皆でご飯を食べるのは久しぶりだから、美味しいものならなんでも良いわ」 「わーい!オレ皆と飯食うの好きだからフィーアと同じだ!もう夕飯何でもいいや」 「やっぱりそういうと思った。ドライっていつもそうだよ」 「余程のことがないとライドに注文しませんから」 「ライド、基本的に皆のこと熟知してるよな」 「何でもは知らないと思うわ」 「…わーん」 「ドライの負けだね」 そう言ってドライを見上げて笑うフュンフの髪を撫で回すドライ。 「うるさいなぁ。今回はわざと負けたんだから…」 フュンフの髪を撫で回すのをやめては口をとがらせてそう言ったドライを皆は優しく見つめていた。 「…何さぁ、オレだってたまには負けるに決まってんじゃん」 ぷくっと頬を膨らませてそう言うドライの頭を背伸びして撫でるフュンフ。それに続くようにツヴァイ、フィーアと続いてオレも撫でる。 「もー、何?皆してー」 ドライはそう言うも別に不機嫌そうではないのはきっとここにいる皆には心を開いているのだろう。それがなんだか嬉しく感じた。 「さ、皆!ライドの飯食いに行くぞー」 そう言うと皆はオレに続くように食堂へと向かって歩き出した。 end
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