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40.おいら娼館のオーナーになるんだっ!後編
「うぎゃああああああ゛!」
ピコン!
『パーティーメンバーへの故意の攻撃を確認し、ペナルティが発生しました』
「ぐぞがあああ゛!痛い゛!クソ痛え!」
ふざけやがって!
青頭の「設定」が暴れやがった。
マジで……痛いヨ。
なんだってんだい。盗みをした手が悪いから切り落とそう!的な思考で、俺の息子を痛めつけやがって。
やるなら俺をやれよぉぉぉ!
「ぐっ、はあはあはあ。見たくないが、見なきゃだめだ。見なきゃ……」
俺は言葉を失った。
「ヒィィィ」
ザクロなんて可愛いもんだった。
この世にはザクロよりもグロい光景があったのだ。
息子の痛み。
息子の変わり果てた姿への恐怖。
息子を攻撃した「設定」への怒り。
ないまぜの感情が、俺の言葉を奪う。
ただか細い声で悲鳴を上げることしかできない。
「ヒィィ……ヒィィィ……」
「どうされましたか、ご主人様」
「ヒィィィ」
綺麗な肌のプリケツなんて、どうでもいい。
澄ました声で容態を聞くお前が憎らしい。
分かってる、お前は悪くないってのに、ケツを突き出して、振り返りもせずに尋ねるお前がムカつくんだよ。
ぶつけどころのない怒りを晴らしたいだけだよ、馬鹿野郎。
奴隷だったのに殺すこともできない。
そんなことすりゃあ、またペナルティが発生する。
「ケケ、標様っ!どうされ……なんですかソレは!」
「ヒィィィ、ディキィィ、ヘルプミー」
異常を察したディキは、こめかみに指を当てて言った。
「緊急事態発生!治療班を今すぐに連れて来い!ケケケ、標様の意識はあるっ!チ○コがマズいんだっ!ケケケケケケケケ」
狂ったように怒鳴り散らすディキは、いつもよりケケケが多かった。
ああ、すまない。
お前にチ○コなんて言わせちゃってよお。そんなキャラじゃないよな。
なんだか、眠たい、なあ。
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