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「オーケー。それじゃあ男はどっか行け。女はエルフ以外、廊下で待機だ」
パンパンと手拍子をすると、奴隷たちは命令通りに動いてくれた。
「男は俺が見ようか?」
するとジョンは、またもや爆弾を投下しやがった。
「は?」
「面接、俺がやろうか?」
まさかここまでお膳立てしてくれたのに、俺の真の目的を知らない訳ないよな?
長い付き合いだし、性癖だって分かってる。それに最近ヌケてないのだって知ってるってのに。
お前ってば、もしかして……
「野郎とヤロうってのか!?」
「ヤラないよ。どういう仕事をするのか、そういうのをキチンと説明しておいたほうが良いだろう?いくら奴隷だからって、いきなり本番は大変だろうからさ」
「あーーー、そういうことね。了解任せたぜ!」
両刀使いの本気を垣間見たかと焦ったが、なーんだそういうことかいジョン君よ。
ならば任せようじゃないか。
我が兄弟にならば、あれこれ指示を出さずとも信頼して頼めるってもんだ。
――バタンッ。
さあてさて、目の前にいるのはボロい布を纏っただけの女の子。
そして俺。
静けさの漂う密室で、男女2人が見つめ合う。ドクドクと高鳴る心臓が、初心なあの頃を思い出させる。
「緊張してる?」
「いいえご主人様」
「そっかあ慣れてるんだね?じゃあ生年月日と年齢聞いてもいいかな?」
「1077年7月7日の177歳です」
「へえ、七夕生まれなんだね」
「七夕とはなんでしょうかご主人様」
「気にしなくていいよ。それじゃあスリーサイズ聞いてもいいかな?」
「スリーサイズ?とは何でしょうかご主人様」
「……この質問は飛ばそうね。うーんとねえ、じゃあどんな体位が好きかな?」
「奴隷になってからは、基本的に立位をとっています。座位をとることは稀で、睡眠のときに仰臥位をとる事ができます」
「…………そ、そっか。えーーと、1日にどれくらい一人でするのかな?」
「何をでしょうかご主人様」
「もういいです。AVの導入部分ぽいやり取りで楽しみたかったけど、もういいですっ!」
「AVとは何でしょうかご主人様」
仰臥位をとる事ができますだあ?仰臥位って初めて聞いたわ!
仰臥位な、仰臥位!要するに仰向けで寝ることな。
体位と聞いて、誰が1日のルーティーンを喋ると思います?
馬鹿みたいにご主人様ご主人様って語尾につけるしよぉ、なんだよ、ご主人様って言わなきゃ死ぬんかい。ニャンニャンて語尾につける獣人みたいに、キャラ付けのつもりかい!
「もう黙れ。ほら、まずはその汚え布を取ってこっち来い」
ハラリと布が落ちた。
なぜそこに躊躇いがない。一切のおとぼけがないんだ貴様は。
まあいいさ。
シルクのような肌が透き通っていて、そりゃあもう綺麗なこと。
胸?そりゃあ、まあまあいい感じだわ。小さくもなく、決して大きくもなく。
それがいいんだな、うん。
「ほい、次!突っ立ってないで俺のズボンを下ろさんかい」
ボーっと突っ立てるのを見るのもいいが、虚ろに濁った目で佇むエルフは流石に怖い。
だから指示を出したのだが……
「畏まりました、ご主人様」
「うっ……えぇ?ちょっと待て触んな、下がれ」
「はいご主人様」
臭え!シンプルに口が臭え!
もしかしてウンコをソテーにして食った?
どんな調理をしたって、ウンコはウンコだからね?下味つけたって変わりゃしないんだからね?
「ちっ。もういい。机に手をついてケツを突き出してみろ」
「はいご主人様」
口が臭えのは仕方ない。綺麗にしておけとジョンに頼んだが、口までは気が回らなかったんだろうよ。
だがしかし、顔を近づけてみても背中からウンコみたいな臭いはしない。
つーことは、まあ、アレだな。体は綺麗にしてあるって事だ。
創出者諸君には申し訳ないが、ここから先はかなり大人な展開になっちまう。
だからすまねえ。イメージで頑張ってくれよ。
俺はズボンを下ろした。
そして…………
「うぎゃああああああ゛!」
絶叫した。
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