日常から離れる瞬間

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「なんだこれ…電車を間違えた?いや、そもそも電車なのか?」 すぐに降りようと後ろを振り向くと扉はすでに閉まっていた、いや、扉すらなくなっている。 さらに最悪なことに、車体がガタンと揺れるのを感じた。 まずい。 もうすぐ出発する。 「どこへ行くというんだ…?」 僕の母がまだ病院で眠って待っていると言うのに知らないところまで電車で飛ばされたら非常に困る。 どこまで飛ばされてしまうのだろう。 僕は不安で頭が一杯になってしまった。 『んなもんこっちで言う異世界に行くに決まってんだろ?』 「は?」 僕が聞き覚えのある声が聞こえる。 一体何処からだ? 僕が辺りを見回すが誰もいない。 『あぁ、言っとくがこの乗りモンがしゃべってんじゃねェよ? まぁこいつも喋るけどな。 てかよォこうゆうシチュエーションは大抵異世界行きだろォがァ』 僕は聞いていて思う。 なんと言うか喋り方がうざい。 僕はイセカイという駅がどこなのかは知らないが、ここの県ではないことは確かだろう。 となれば県をまたぐ電車はそれなりにお金がかかる。 僕の今の財布には200円しか入ってない。 僕はとりあえず場所を聞いてみることにした。 「イセカイ?イセカイってどこの県でどこの区の駅ですか?」 『はァ?異世界は異世界だよ』 「質問の答えになってません!僕は日本の何処の県のどこの区に着くのかと聞いているんです!はっ!?まさか、日本じゃなくて、海外!?」 『相変わらずテメェは心配性だなァ。別にどこでもいいだろォ?』 「よくないですよ!?もしお金が払えなかったらどうするんですか!?」 『ごちゃごちゃうるせぇ所は変わってねぇんだなァ。まぁ全部俺に任せとけ!さっ!出発だァ!ミリオン!』 「了解!」 「また喋ったぁ!?」 僕の動揺が止まらない中、聞こえてくる音は待つという言葉を知らないように状況を進ませた。 "窓のような車体にできている空洞から見える景色が動き出すと同時に黒い輪っかが電車の前に現れた" 「何これ…、」 僕はあまりにも大きな出来事に気を失った。 『ありゃ、トんじゃったよ』 "倒れたはずの門司茂の体が起き上がる" 『まぁい⬛︎や、あとは▪︎⬛︎🔲に任しとき▪︎🔲⬛︎ってェ』 意識が薄くであまり聞き取れなかったが、今は彼に任せることにした。
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