彼氏が魔法少女だった件

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※  妖精の顔が更に険しくなる。 「もっと最悪じゃない!  あー、なんで適正あるからって、男を魔法少女にしなきゃいけないのよーーーー!」  翔は眉をひそめる。 「は? 魔法少女?」  妖精は涙目になりながら、翔を睨みつけた。 「そうよ! あんたが貴重な魔法適正があるからって、魔法少女にするよう言われたのよ!」  翔はさらに顔をしかめて首をかしげる。 「なら、魔法少年でもいいんじゃないか?」 「はぁ!? 嫌よ! そんなかわいくない存在!」 ※ 「……魔法少女が少女な理由ってかわいいからなの?」  莉子がポカンとすると、翔が頭を搔く。 「みたいだよなぁ。それにもしかしたら、妖精は男嫌いな奴が多いのかもしれないし。  でも、そん時はつい反論しちゃったな」 ※ 「いや、戦うのにかわいさは関係ないだろ?」  至極もっともなことを翔が言うが、妖精は首をブンブン振る。 「ただでさえ男って存在がむさ苦しいのに、変身してからもむさ苦しいままなのと一緒に戦うのは絶対嫌!!」  本当に嫌そうであるが、翔も譲れないものがあった。 「俺だって女になって戦うのは絶対嫌だ!」 ※ 「そう言い合って、やっと決着がついたのは、毎晩喧嘩して1週間経った頃だったな」 「ずいぶん時間掛かったのね!?」
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