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「話がそれた。俺が魔法少女になる時に、妖精に条件を出したんだ」
「条件?」
本題に入ったことを理解して、莉子は背筋を伸ばす。
「莉子を悪の組織から守ってもらうこと」
目を丸くする莉子に、翔は微笑む。
「俺が魔法少女になって、莉子も危なくなるだろ? なら、俺が居ない時も守って欲しいって言ったんだ」
莉子は自分の顔がみるみる赤くなることを感じた。
「莉子……これから忙しくて会えない時が増えるかもしれないけど、俺は莉子のことがずっと好きだから……覚えていて欲しい」
頬を赤らめて真剣な顔で告白する翔に、莉子は限界まで顔を赤くして慌てる。
「ど、どうしたの、突然!?」
「いや、もしかしたら、会える時間が減るかもしれないし……魔法少女になる男は嫌かもしれないとか考えちゃって……」
顔を手で覆いながらボソボソ言う翔を、莉子はフッと微笑んで抱きしめた。
「それは絶対ないよ! 私は、どんな翔でも好きだよ!」
「莉子……」
2人は自然に顔を合わせて微笑み合うと、唇を重ねた。
それからしばらくの間、2人は抱き合ったまま、何度もキスするのだった。
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