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ゲームは1時間まで
「タケル。ごはんよ!もうゲームやめなさい。」
ママがダイニングから呼んでいる。
「聞こえてるの!早く片付けて!1時間の約束でしょ!」
「あなたからも叱ってよ。」
ママが援軍を呼ぶ。
「タケル、ママのいうこと聞かなきゃだめだぞ。」
スマホを見ながら、まったく説得力のない、テンプレートな説教。
ママが、「だめだ、こいつら。」と小さくつぶやいたのが聞こえた。
そそくさと、セーブしてゲームを片付けてから、食卓に着いた。
食事中は、それなりに会話はあるが、自分からは小学校のこととかを話すほうではなかった。
だから、いつもパパから聞かれる。
「学校は、どうだ。友達と仲良くやってるか?」
「うん、普通。」
本当は、違うんだけど、毎回同じに答えていた。
タケルは、助けてもらう方法がわからず、すっと我慢していた。
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