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病院
タケルが目を開けると、真っ白な部屋だった。
そうだ、あの時転んじゃったんだ。
頭が痛いので、目で回りを見るとママが座っていた。
「ママ、ぼく転んじゃった。」
「大丈夫よ、頭痛い?」
先生が見に来て、頭部と肘の打撲で、頭を打っているので2日くらい入院することになった。
次の日は、タケシとそのパパとママがお見舞いに来て。3人で頭を下げてごめんなさいをしていった。
タケルは、どんな表情をしてよいかわからず、ただ黙っていた。
毎日のほっぺたのことかな?転んだことかな?その両方かな?
複雑な気持ちで、病室の窓の外を眺めていた。
退院する日、朝に退院なので学校にも報告のために寄っていくことになった。
校長室に入っていったパパとママはなかなか出てこなかった。
家に帰る車の中で、
パパが「タケル、お前いじめられてるんじゃないか?」と聞いてきた。
校長先生と話していたのが長かったのはこれか。
仕方ないので、全部話した。
そうすると、
パパは「なんだ、それくらいならコミュニケーションだろ。大丈夫だよ。」
ママは「いじめよそんなの、いやなことされてるんだから。」と食って掛かると、そのまま運転しながら言い合いになってしまった。
なんかぎくしゃくした気まずい空気の中。どっちなんだろうと決めようとしたけどわからなかった。
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