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その日、夕方のうちに、用意してきた産業廃棄物用のフレコンバッグに押し込んだ浩哉の遺体を、大型犬用のキャリーバッグに詰め込み、ホテル裏の駐車場に止めてあったBurnの借りたワゴン型のレンタカーにアルミブリッジを使って運び入れた。
その後、私とBurnは、ホテルのレストランでゆっくり夕食をとり、Burnの部屋に戻り、今夜と今後の計画について冷静に確認し合った。
23時頃、私たちは工事現場へ向かい、地下室になるであろう部分の土を深く掘り返しフレコンバッグごと浩哉を埋めた。
元々、工事関係者の足跡だらけだった場所に土を埋め戻し、数種類の靴で踏み固めて難なく作業は終了した。
真夜中に、小さな町の工事現場の深い穴の中を覗くような人間は誰もいなかった。
もし声をかけられたら
『昼に来た時、大切な指輪を落としたかもしれないので探している』
と言おうと思っていたけれど。
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