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「何じゃ、ここに揃っておったのか」
飲み物と料理が所狭しと並んだ5人のテーブルに近付いて来たのはギムレットだ
気難しい性格が多いと言われているドワーフ族、このギルドマスターも多分に漏れずなのだが、今日は実ににこやかだ
「これ、この前のお使いの駄賃じゃ、金貨40枚入っとる」
パーティのリーダー兼会計係のアメリアに重そうな袋が手渡される
「!!!…中身を確認しても?」
返事を待たずにテーブル上に袋の中身がぶち撒けられる
「「「「おおーーーー♫」」」」
お使いの駄賃と聞いたが、この額は破格だ
一人当たり金貨10枚は確かに多い
「これで新作コスメを…」
「大通りでジェラート特盛を…」
「ソードブレイカーの新しいのを…」
子供のように…文字通り子供のように目を輝かせて3人が使い道を考え始める
「そうそう、受付の嬢ちゃんにはこれ、ちょっとした見舞じゃ」
ギムレットが少し小さめの袋をウインディに手渡した
「やったー♫ありがとうございます♫」
ウインディが尻尾を揺らして喜んでいる
ここでブレンがふとギムレットの後ろに佇んでいる人影に気付く
1人は白を基調とした神官服、もう1人はチェック柄ベストに白ブラウス、下は黒のミニ丈スカートにローヒール、どちらも人間族の女性だ
「マスターギムレット、そちらの女性は…?」
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