終章 きっとうまく行く

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「はじめまして、平衡神神殿からまいりました、ミティと申します」 肩の高さで揃えられた黒髪に同じ色の少し細めの瞳、神官らしく薄化粧の方が自己紹介する 「あれ?レティ?どうしたの?まだ仕事?」 ウインディが思わぬ同僚の姿に目を見開いた 「はい、センパイ、お疲れさまです。今日は仕方ないです、マスターもセンパイもお休みだから…」 腰まである栗色の髪に大きめの黒色の瞳、細めのメガネを掛けた方が、明るく返答している ウインディによると冒険者ギルドの経理担当でフォガードの右腕らしい 「で、どうされました?察するところ私達を捜しておられたようですが…」 3人に椅子を勧めながらアメリアが用向きを尋ねている キリーとジュリアンとブレンは食べることに専念、アメリアの分は先に取り分けて交渉事を委せるようだ 「慰労会をされているようなので、手短に…」 「あ、あたしも〜」 ミティにやや遅れてレティが巻物をアメリアに手渡す ブルースに貰った巻物の件があるので、一応魔法の有無を確認してみる、うん、問題ない 「あ、感謝状か何かじゃない?結果的に神殿の不正を暴いたんだから!」 ジュリアンが嬉しそうに声を掛ける 宗派は違えどミティに自身と相通じる何かを感じた様子 ミティの方は相手が王女とあって、若干居心地が悪そうだ ピキッ 巻物を開いたアメリアから、そんな音が聞こえてきた
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