これがよくある婚約破棄から処刑までの流れです。

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これがよくある婚約破棄から処刑までの流れです。

 妹の策略にはめられたところから、私の世界は破滅へと向かい始めた。 「アリシアお姉様から、婚約者を奪いたいと思ったんです」  婚約者の略奪。 「アリシア、君との婚約を破棄する」  私の妹は欲しいものを手に入れるために、あれやこれやと手段を選ばずに行動した。  その結果、私は婚約者のオズウィン様から破局の申し出を受けることになる。 「私、アリシアお姉様のことが昔から大嫌いだったんです」  やってもいない罪を着せられる。 「アリシア・スナート! 連日の猟奇殺人の罪で……」  私の妹は欲しいものを手に入れるために、あれやこれやと手段を選ばずに行動した。その結果、私は牢獄送りになる。 (猟奇殺人に関わっていたのは、どう考えても妹の方でしょ!?)  私の叫びも訴えも虚しく、猟奇殺人の罪で死刑判決。  無実の罪で裁かれた私は、言葉で表現することもおぞましい殺され方で第1の人生を終える。  なぜか記憶を引き継ぐという、ご都合主義的展開を迎えた私は第2の人生を歩み始めた。 「文女(あやめ)の婚約者を、私にちょうだい?」  今度は姉の策略にはめられたところから、私の世界は破滅へと向かうことになる。またしても婚約者の略奪。 「文女、君との婚約を破棄する」  私の姉は欲しいものを手に入れるために、あれやこれやと手段を選ばずに行動した。  その結果、私は婚約者の粟國真人(あわくにまひと)様から破局の申し出を受けることになる。 「私、文女のことが昔から大嫌いだったんです」  やってもいない罪を着せられる。 「水沼文女(みずぬまあやめ)! 連日の猟奇殺人の罪で……」  私の姉は欲しいものを手に入れるために、あれやこれやと手段を選ばずに行動した。その結果、私は牢獄送りになる。 (また猟奇殺人……世の中、物騒すぎる!)  私の叫びも訴えも虚しく、再び猟奇殺人の罪で死刑判決。  無実の罪で裁かれた私は、言葉で表現することもおぞましい殺され方で第2の人生を終える。  またしても記憶を引き継ぐという、ご都合主義的展開を迎えた私は第3の人生を歩み始めた。 「オーレット、私にも愛する人が欲しいの! 理解してくれるわよね?」  今度は母の策略にはめられたところから、私の世界は破滅へと向かうことになる。3度目の婚約者の略奪。 「オーレット、君との婚約を破棄する」  私の母は欲しいものを手に入れるために、あれやこれやと手段を選ばずに行動した。その結果、私は婚約者のパスカード様から破局の申し出を受けることになる。 「私は、あなたを自分の娘と思えなかったのよ」  やってもいない罪を着せられる。  3回目。 「オーレット・アントム! 連日の猟奇殺人の罪で……」  私の母は欲しいものを手に入れるために、あれやこれやと手段を選ばずに行動した。その結果、私は牢獄送りになる。 (これは、同じ人生を繰り返す物語なのかな……)  私の叫びも訴えも虚しく、再び猟奇殺人の罪で死刑判決。  無実の罪で裁かれた私は、言葉で表現することもおぞましい殺され方で第3の人生を終える。
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