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温州さんは、今日も来たのかという顔で「おぅ、早くしないと学校遅れるで」と朝からテンション高めだ。
ちなみに温州さんは大阪生まれで小学校から東京に住んでいるのにいまだに大阪弁が抜けないらしい。
好きな野球チームは阪神じゃなくてオリックスというところも実にシブイ。
そこもまた、温州さんの家に通ってる理由かもしれない。
とにかく知れば知るほど温州さんは不思議な人で玉ねぎのように剥いても剥いても終わりが見えない。
温州さんのおやじギャグもなぜか僕のツボにハマって笑いすぎて涙が出てくるのも玉ねぎみたいだ。
ちなみに髪の毛は若干残っているのでセーフとしよう。
さあ、そろそろ行かないとチャイムが鳴りそうだ。
ゴンタは甘えて顎を触れとさっきから突き出してくる。
指で顎をワシャワシャ触ると気持ちよさそうに目を細めている。
おやつを食べるゴンタの嬉しそうな顔を見るためにもお腹がすくのは我慢するとしよう。
夕食は、確かママがから揚げと言ってたな。
お代わりすればいい。
よし、そうしよう。
もう頭の中は、4時間目が終わった後のことを考え、スキップしながら学校に向けて足を早めた。
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