推しフルエンス

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 ワタシは、とっておきのミカのオリジナル曲のプレイリストを流した。  スピーカーから聞こえる優しいメロディーが、仁葉がいなくなってしまう寂しさを伝える。  今までの仁葉のさりげない暖かさを思い出した。  まつエクから大粒の涙があふれ出る。 「別にもう会えないわけじゃないんだから」  仁葉がワタシの髪をなでてくれた。  幼稚園のとき以来かもしれない。  性格も好き嫌いも全部真逆だったのに、心のどこかで仁葉を頼ってたんだ。  ミカが気づかせてくれた、マジ神。  そして仁葉は、ロンドンに発った。
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