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夜中の、人々が寝静まった頃
突然、私のか弱い心臓を試すように
鳴り出した電話。
この1年、夫とは別々に寝るようになった。
彼は私とは生まれも育ちも違った。
「これから君は俺が守っていく」
そんな浮ついた甘い言葉に乗せられ
永遠の契りを結んだはず。
だったーーーーーー。
何度も繰り返し鳴り続ける電話のベル。
それでも通話のボタンを押せなかった。
虫の知らせなのか何なのかは
分からない。
それでもか弱い心がそれを拒んでいた。
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