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訳なんて分からない。
それでもあの日の別れ際の
真っ赤に染まった夕陽みたいに
私の心は染まっていた。
恋人よーーーーーー
あなただけだった。
それに気づきもしないで
人としての道を強要され
それに逆らえなかった。
「ごめんね、ごめんね」
そう繰り返した。
5回目のコール。
電話の主はユイ。
彼女の声は慌てた様子が手に取るほど。
そして私に言い聞かせるように
しっかりとした口調で話し出す。
それなのに震えてた。
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