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「チョビ!聞いた?」
「何を?」
「…」
ユイは私のことを「チョビ」と呼ぶ。
彼女の言葉は夜明け近くのクローゼットの中
床に落ちて床を転がった。
「どう言っていいか分からないけど…」
それ以上聞くことを拒んだ私。
その瞬間、一昨日のあなたからの電話の
最後にあなたがついた深いため息が
耳の奥で蘇る。
「チョビ…愛してたよ。誰より」
誰よりも温もりを欲した二人。
最初で最後にあなたが言った言葉。
それまで何度きいても
言ってくれなかった言葉を
最後の電話で言った恋人。
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