恥ずかしいことを全て告白してから…

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 近所に住んでる十数年来の幼馴染みに今日私は全てを伝えます。  ーー日曜日、時間は15時半。場所は、数年前に卒業した高校の正門前。 「待たせたか?」 『ううん。待ってへん。』 「何でまた家と違って高校で待合せやねん?近所なんやし、連絡してどっちかの家行ったらよかってん。」 『まぁまぁ、ゴメン、ゴメン。ほんでな、こっちについて来てほしいねん。』 「だーっ!始まった…マイペース…。」 渋々私に着いてきてくれる彼。  校門から学校の周りの道に進んでフェンス越しに歩いていくこと5分程。その間、会話なし。 『あー!あった、あった!よかったぁ~!ほんまはあかんねんけどね…今日だけ、ごめんなさい。』 フェンスの下に人1人通れるかくらいの穴があいていた。校内でいうとそこはちょうど体育館の裏の辺りになる場所。私はそこを四つん這いになって通る。次、どうぞ?と言う感じで彼を見る。 「そんな狭いとこオレ通れるかいな。」 と、イヤそうな顔をして彼は、フェンスをよじ登っていく。  校内に入った私と彼。 『こっち、こっち。』 歩き出した後に素直について来てくれる彼にほっとする私。 「どこ行くの?」 『もうすぐ!』 少し歩いて着いた先は、体育館の横の格技場の裏にある手洗い場。 「おっ!懐かしいな!」 『そやろ~!』 そこは、当時彼バスケ部でよく油を売っていた場所。私がバレー部のマネージャーでよく作業をしながら油を売っていた場所。  今日は日曜日で私達以外誰もいない…はず。 『あんな、聞いて欲しいことがあんねん。』 「おっ?急に何やねん、どうした?」 『聞いてもらっていい?』 ただ事でないと思った彼は、真顔になった。 「どうしたんや?いいで。聞く聞く。」 それに対して無言で軽く頭を下げる。 『あんな、私、スゴいおならこくねん。たまに臭いのも!ほんで寝てる時、たまにスゴいいびきかいたり、歯軋りしたり、口開けて寝ること多いし起きたらヨダレでベタベタな事多いねん。』 ここで一息つく。 「あー、たまに臭いおならコクの知ってる。スカしてる時な。あと、いびきと歯軋りは、お前のオカン、オレの家に来てオカンと喋ってるの聞いたことある。あとは、知らんかった…へーー、そうなんや…。」 それを聞いた私は、苦笑いをしながら続ける。 『お気に入りのモフモフのひざ掛けとICOCAのイコちゃんのぬいぐるみと一緒やないと寝れへんねん。』 「へーぇー。」 『料理は、凝ったの作れへんけど普通のは作れるかな?薄味やけど。家事・掃除は、まぁ、ぼちぼち?あっ、ちゃんとするのはするで。朝は、ちゃんと起きれる…かな?もし家で猫か犬飼うんやったら、断然犬!家の中にいる時の格好は、基本寝巻き兼部屋着スッピン。近所に出掛ける時は、スッピンにジーンズ・Tシャツ・つっかけ。』 「あー、家の中の格好とかスッピンは知ってるし。あと、何?料理・家事・掃除、何か?(ハテナ)多くなかったか?洗濯、出来んの?」 『洗濯は、出来る。』 「洗濯は…()って、どう言うこと?」 『干すのニガテ。若干クシャクシャ。』 「あー、大雑把やもんなぁ。」 『ま~ね~!』 「ま~ね~と違うでー。」 項垂れる彼。 『気分屋じゃないけどノーテンキ。のんびりや。どんくさい。あとは、忘れっぽい?』 「知ってる。性格は全部知ってる。ほんで何が言いたいん?」 『あっ、好き嫌いも多い!甘いもん好き!』 「それも知ってる。甘いの、得にチョコレート好きやもんな。ほんで何が言いたいん?」 意を決して、彼をしっかり見て伝える。 『私の事全部伝えたつもりやねん。こんな私やけどアンタのお嫁さんにして欲しい。』 彼は、ニッと意地悪く笑って言った。 「おぅ!オレの嫁さんになって。知らんこともあってビックリしたけど、任しとけ!今から帰って婚姻届の保証人のとこにお互いの親に書いてもらって、自分らも名前書いて、今日中に市役所に提出しに行こ!」 『えっ、婚姻届、何で持ってんの?』 「んー?ずーっと前に半日有休使って市役所に貰いに行った。」 フフンと、得意気な、でも、少し意地悪な笑顔でビックリすることをさらっと話した彼。 『いつから私の事好きやったん?』 「ナイショ!」 (終わり)
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