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「じゃ、じゃーんっ!」
朝練に来た俺はトモ先輩にウォータージャグを見せられて反応に困る。
トモ先輩は副キャプテンでSF。
切り込んでいくセンスもCであるコタ先輩との合わせも同中でずっとコンビなこともあってかバッチリの先輩だ。
「これ、よくね?」
俺が反応できないことに気づいた力也は俺の肩に腕を回してニッと歯を見せる。
「これなら水入れてお茶っ葉だのドリンクの粉混ぜるだけだし、置いといて飲む人が好きにコップ使うだけだろ?洗うのも楽!ムダも減らね?」
「なー?昨日リキに聞かれてそういえばマネが二人だからっていつもこうなってただけでその前は違ったって聞いてたのを思い出してさ!今朝、セイと探したんだよ!」
笑うトモ先輩と力也を見てとりあえず頭を下げた。
力也だけじゃなくて先輩たちもみんな、ただ俺をマネとして受け入れてくれただけじゃないらしい。
正直、事故に遭うまではCとして自信しかなくて自己中の塊だった俺には考えられないくらいみんな心が広い。
怪我している右肩についても深くは聞いて来ないし、変に気は遣って来ない。
マネでも練習に入れてくれたり、でも、仕事は少しでも楽になるように考えてくれたり……聖人の集まりか?と少しバカにしたくらい。
マネくらい女が……そう言われるのも慣れているのに。
だから、いいチームなんだろうな、と素直に思った。
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