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「えーい、もう会社なんか辞めてやる!」
ある居酒屋の奥の席で、タカヤはブツブツ言いながら、酒を飲んでいた。
「家族ともオサラバだーい!」
彼のテーブル上には、ビールと、ほとんど空になったグラスと、ちょっとしたツマミがあるだけだった。
「もう1本、頼んじゃおうかなー‥‥」
『もしもしお客さん』
「分かってるよ。もう帰るよー」
『いえいえ。ではなくて』
「ん?」
タカヤが顔を上げると、見知らぬ紳士がいた。
「ん? アンタ誰?」
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