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伝えたかった。
私は早紀子が好きだよって。不器用な伝え方してごめんねって、
言い訳だと思われても言いたかった。私は早紀子が大好きだよって……!
死ぬ前に伝えたかった。またドリンクバーでに語りたかった。クレープも食べたかったよ!!
なのに。なんで。どうして。もう二度と話す事もできないの?
悔しくて涙が出ても、たとえ叫んでも、それすら普通の人には見えない聞こえない。
頭の中ではわかってたはずだ。
人は死んだら永遠に交流できない、って。
だけれどどこかで他人事だった。私には関係ないって思ってた。
いじめだってそうだ。ニュースで見るたびに、私には縁がない事だろうって。
実際は、こんなにも簡単に訪れて、全てを食べるように殺す。
「雪代くん、だっけ」
「早紀子さん?」
「なんで下の名前? あ……もしかしてミキがそこにいるとか?」
『そう! そうだよ! 早紀子!』
私は大声で叫んだ。
「そんなわけないか」
『あるんだよ!! ねぇ、雪代の体に憑依とかできないの!?』
「できない。ああ、そうだ。早紀子さん」
冷静な声で雪代は私に言ってから早紀子を見た。
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