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『もしかして聞こえた!!』
私は目をキラキラして早紀子を見ると、早紀子がニコッとする。
「ありがとう、ミキ」
『大好きだよ。早紀子』
私たちの会話を雪代は見守った後、天使のような笑顔で言った。
「よかった。お前たちの未練がはれたようで。俺も、昔祖父と色々未練があるまま別れて引き摺ってるからな」
なるほど。どうりで他人の事なのに必死なわけだ。納得。
「ありがとう雪代くん。あたしも正直未練があった」
『雪代ありがとう。助かった』
「武田さんたちが嵌めたって、あたし言えないけれど誤解だったってあたしはいじめについて大声で言うよ。ごめんね。ミキ。誤解で騒いで。ショックだったの」
『ううん。私も、善意のつもりで言われる側の気持ちを考えてなかったよ。ごめんね早紀子』
「また聞こえたよ。お互い様のごめんだね。ミキ」
『そうだね、うん!』
自分だけの気持ちで暴走して、武田さんたちの悪口を伝えた私だって自分勝手だったんだ。つげ口される方も堪らないし言い方を気をつけるべきだった。言わないのも優しさの一種だと考える人もいるかもしれない。
それでも私は、守りたかったのだ。早紀子を自分なりの手段で、守りたかっかったし守りたいんだ。飛んだエゴだと自分でも今気づく。
第一そんな武田さんなんかどうでも良かったのに。私が早紀子を守れば良かったのに。
大事な親友なら、そうするべきだったのにーー。
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