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「あら、樹先生?年長さんの担任なのに3人のこと見つけてくれたんですか?お世話までありがとうございます」
「いいんですよ萌香先生、この子たちはうちのクラスのみんなともよく遊んでますし。というか……」
樹は岳人を竜の隣におろすと、急に大人の顔になって萌香の方を向く。
「恋人同士なんだから。2人の時はよそよそしくしないで?萌香ちゃん」
「樹くん……。でも、職場だし。その……」
「いつもそうなんだから。ならさ......。言わせてもらっていい?」
恥ずかしそうに顔を赤らめている萌香に、樹は決意したようにズンズンと近づくと額が近づかんばかりに顔を寄せる。
「俺と結婚してくれないかな。もっと2人の時間を増やしたい」
突然の告白に目を見開いて驚く萌香。
萌香の足元で絶句する3人。
「ねえ萌香ちゃん。返事......」
言いながら、気が早くも樹が萌香の唇を奪おうとしている。
「えっ、あ、やだっ。こんなところで……」
「今は2人でしょ?ごまかさないで」
柔らかそうな唇はあっけなく奪われた。
「いっ......」
「いるよー!」
「おい!俺たちもいるよー!?」
大きく両手両足をジタバタさせる3人。
ベビーサインで抗議するも気づかれない。
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