8人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
6
「つーかここ、俺らのクラスなんだけど!?なんて場所で一世一代の告白かましてんだ樹!もっとムーディーな場所を選べよ!」
「ムーディーってどこだよ?」
「外のウサギ小屋とかは?」
「いや、人目のある場所はやめとけって話で……」
「しかしながら今は他の先生も子供達もホールで体操中だ。いいシチュエーションといえばいい」
「僕らもう邪魔じゃない?」
続けざまに萌香の腰に手を当てた樹に、萌香は戸惑ったようにドギマギしている。
「そんな......大切なお話……今?」
「恋人同士じゃもう我慢できないんだっ。君と結婚したい。俺の告白……受け止めてほしい!」
「だから!場所を選べって話だよ!萌香だってボソッと『今?』って言っただろうが!」
「もう邪魔をするな岳人。真っ直ぐな告白じゃないか。その意気や良し。ならば見届けるが正義だ」
「正義かな?」
わめく3人が気になりつつも、萌香はやがて愛おしそうに樹を見上げ、大きく頷いた。
最初のコメントを投稿しよう!