虚無

いつからだろう、心の孤独を感じ始めたのは。
いつからだろう、“信じる”という事が出来なくなったのは。
いつからだろう、自分の存在を大きくみせないと誰からも必要とされないんじゃないかと不安を感じ始めたのは。

「今日も曇りか…」
心の中で独り言をしてから、携帯に目をやる。朝8:20。
LINEには、公式アカウントからのメッセージだけで、また孤独をふと感じる。
開かなければいいのだけど、何かを期待してベッドの中で開いてしまう癖を無くしたい。だって自分自身を苦しめているみたいだから。

顔を洗ってひとしきり身支度を済ませてから、自宅のパソコンを開く。
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仕事には愛されてるみたい。
在宅勤務は楽だけど、この環境にずっと甘えてて良いのかと不安になる事もある。

朝から社内の打ち合わせを済ませて、外の空気を吸いにいく。
朝の散歩はここ半年間の日課だ。
長続きはしないタイプだけど、散歩だけは続いている。
外に出た瞬間の冴えた空気は今生きている世界の中で五本の指に入るくらいには好き。
すーっと、大きく息を吸って
ふーっと、息を吐く。

「さあ、今日も出来るだけ幸せになろう」
そう心で独り言を言って、歩き始める。