突然の婚約

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浴室から出てバスタオルで髪と身体を拭く。 その後、紙袋から濃紺の下着とワンピースを取り出し身につける。 どうして私の胸のサイズが分かったのだろう……? 疑問に思いながら髪をドライヤーで乾かす。 出かけると言ってたから遅くなると悪いと思いバスルームから出た。 『遅い』と言った煌志さんは、ソファに座り長い足組んで何かを見ている。 「私、やっぱり帰ります」 「却下」 「何故ですか?」 「出かけるのを止め犯してやろうか」 立ち上がり私の側まで来るのが分かっているのに、真っ直ぐ向けられた視線から目が離せない。 「どうして私なんですか?煌志さんなら他にもっと良い人が現れるはずでは?」 「確かに」 「だから帰っても良いですか?」 「俺の女になった以上、婚約指輪を買いに行かないとな」 「えっ?婚約指輪って付き合ってないですよ」 「婚約してからでも付き合えるが、俺は日本に半月しか居ない。だから逃す訳にはいかないんだ」
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