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土産物屋で働いていたお母ちゃんは、仕事を休んで1週間泣き続けていた。
私には3歳と5歳離れた妹が居る。
お母ちゃんが泣き続けている間、学校を休んで妹達の側に居た。
だけど、1週間過ぎてから『もう泣くのを止めた』と宣言した後、土産物屋だけではなく朝市でも働く様になったお母ちゃんは、本来明るい性格。
近くにお祖父ちゃんとお祖母ちゃんも住んでいたから淋しくはなかった子供の頃。
お父ちゃんが亡くなってから、シングルマザーの家庭で育った私は、大学に行く事は考えなかったし、早く自立してお母ちゃんに楽をさせてあげたかったから、実家がある日本海から離れ、神戸で働いていた。
もしこのまま実家に帰れば迷惑かけるだけだ。
それに働ける場所が余りにも少ない田舎が地元。
だから帰らないし、明るいお母ちゃんには笑っていて欲しい。
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