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和界(1)廻間郡
無事着地し、周りを見渡す。和界だと説明されたここはあまり 現代日本が街並み。人、というか魂の服装も異和感はない。 雅な音楽が流れていなければ、ほぼ現代の日本。 「ねえ、釉」このBGM止められないの?」「それは、BGMというか、 異界の者の身体を和界の波長に合わせているのかと。BGMというより 神楽に近い、和音の調べですね。まずこの波長を聞くまで暫くはかかるかと思ってましたのに。これなら5日後と言わず、3日後には主の元へと 行けそうですね。」ニコリと微笑み、俺の方を見る。ふと した時、男にも女にも見えてドギマギしてばっかりだ。(でも釉は性別ないらしいし、神使だから心読めたらどうしよう。)「どうしましたか?変な顔して。」 「イエ、ナンデモナイデス」「少し本来の目的地とは離れた所に着地してしまいました、少し歩きますが、大丈夫ですか?」
歩いてしばらくすると桜が咲き乱れている所へ到着した。
桜が、こんなにも咲き誇っている。しかも3列ほど重なって交互に均等に。「でもどうして色が変わってない普通の桜と、 ゆっくり光を反射して七色に光る桜があるんだ?」
「ちょうど人界と和界の重なりにあたる所なので、人界の桜と和界の桜が混ざって咲いているんですよ。」
そうして各界の境には、 桜が咲いていること。
重なりと言っても、互いの世界渉できないあやふやな空間だと言うこと。
桜の特徴は、三界の要素が入っているので簡単に見分けられるという事。
釉は俺に親切に何度も分かりやすく教えてくれた。でも、正直よく分からなくても別に構わないらしい。分かった方が俺に役立つらしいが、何でだろう?
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