告白

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 僕は九州で1週間任務と観光を堪能し、特に急な依頼も入らなかったので1日でA県へ帰省した。 「こんにちは、おばさん」  僕は渡辺家に到着し、土産を持って訪ねた。 「いらっしゃい。お疲れ様、槙くん」  彼女の母親が出迎えてくれた。 「杏美、苺買ってきたぞ。この前九州に行った時、買って来れなかったからな」  僕は苺のパックが詰まった平たい段ボールを、仏壇に供えた。  仏壇には僕の彼女だった杏美と、彼女の父親の写真が飾ってある。 「槙くん、お風呂もうすぐ出来るからね。あ、苺の香り。またがおねだりしたのね、ごめんなさいね」 「ありがとうございます。杏美からメールが入っていると思うので…それを確認してからにしますね」  僕は仏間のテーブルでパソコンを起動し、依頼内容を確認する。 「あぁ、やっぱり見れた」  僕は杏美からの依頼内容を画面に表示させた。
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