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その後歩いて皆さんの家まで移動したのだが・・・。
「でか・・・っ!?」
何だこの豪邸は。
「貴族の家か?」
「俺ら一応貴族なんだけど」
私の家の数十倍はあるんじゃないかと思わしき家を見上げているとイジュンさんが軽く笑って答えた。
・・・にしてもほんとに肌白いな。透き通ってるもん。
「なんかついてる?」
「いえ、なにもっ!!」
思いっきりじーっと見てしまった・・・。
怪訝そうに眉をひそめているイジュンさんから目をそらし、ユヌさんに目を向ける。
「あの・・・、離れてもらうことってできますか?」
「できません」
「うう・・・・・・」
皆さん想像してみてほしい。いくら私より身長が低いからと言ってずっと腕掴まれてたら重いでしょ?
「なんでですかぁ・・・」
「僕も、ジウンヌナ・・・・・・って呼んでいいですか?」
「会話に一貫性がないね」
もう会話さえ通じなくなってしまったか。
「・・・・・・だめ、ですか?」
「もう・・・いいよ」
「〜っ!」
ぐ〜っ、と腕を引っ張られる。
「わ、ちょ!」
「・・・・・・さっきの仕返しです」
私を抱きとめて微笑うユヌさん。
「・・・しかえし?」
「そうですよ」
と言われても、私には何の心当たりもない。
「・・・・・・ごめんなさい?」
「どういたしまして」
あれ、ありがとうのあとにどういたしましてだよね。会話がまじで成り立たないんだけど。
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