岡部の話

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岡部の話

「さて、と。寺嶋のとこいこ」 寺嶋に会いにいく、というのは、を川崎を見るための口実。 ほとんど毎日行っていたけど、最近2組に行くのが辛くなってきている。 「よっ寺嶋!」 「あ、岡部」 「昨日のあれ見た?」 「見た見た、鬼畜すぎて腹筋崩壊ww」 寺嶋と話しながら様子をうかがう。 ――やっぱり。今日も話してる。予想通りだったけど、あいつの頭を撫でながら男女混合の3,4人で話をしている川崎はとても幸せそうだった。 勝てないな、ほんとに。俺はまだ、あいつをあんな・・・あんな穏やかな顔にさせたことがないのに。 「なー、最近来るたびに川崎があいつの頭撫でてるけどあいつ誰?」 「お、圭人くん!嫉妬ですかぁ??」 「んなわけねぇだろ」 まぁそうなんだけど。 「―――っていうんだけど、最近川崎が溺愛してる男子。西小出身でバレーボールが好き」 「ふーん」 知っている以上の情報は得られず、肩を落とす。
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