5人が本棚に入れています
本棚に追加
岡部の話
「さて、と。寺嶋のとこいこ」
寺嶋に会いにいく、というのは、を川崎を見るための口実。
ほとんど毎日行っていたけど、最近2組に行くのが辛くなってきている。
「よっ寺嶋!」
「あ、岡部」
「昨日のあれ見た?」
「見た見た、鬼畜すぎて腹筋崩壊ww」
寺嶋と話しながら様子をうかがう。
――やっぱり。今日も話してる。予想通りだったけど、あいつの頭を撫でながら男女混合の3,4人で話をしている川崎はとても幸せそうだった。
勝てないな、ほんとに。俺はまだ、あいつをあんな・・・あんな穏やかな顔にさせたことがないのに。
「なー、最近来るたびに川崎があいつの頭撫でてるけどあいつ誰?」
「お、圭人くん!嫉妬ですかぁ??」
「んなわけねぇだろ」
まぁそうなんだけど。
「―――っていうんだけど、最近川崎が溺愛してる男子。西小出身でバレーボールが好き」
「ふーん」
知っている以上の情報は得られず、肩を落とす。
最初のコメントを投稿しよう!