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「二日前にグレム係長と話したとき、副業解禁で技能を持っている専業主婦や別口に就職した人たちがジュエリーデザインやカッティングに参入したって言っていた。その二つが、さっきお前が口走った、ドライバー元警部補がどうやって絞り込んだんだろう、って疑問のお陰でつながったんだ」
意味が分かり、背中に鳥肌が立った。
ドライバー元警部補の妻だったジェシカは広域窃盗団が発注していた贓品加工に巻き込まれていたのだ。故意か偶然かは別にして。そして、ドライバー元警部補は妻がしていた金の加工のアルバイトが贓品加工の手口だと推理した。
「じゃあ、もしかして」
ロイがその言葉に反応した。
「ああ。ドライバー元警部補が島流しにあった理由、そして彼が単独で事件を追おうとした理由、それも分かりかけてきた」
力強く頷き返した。
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